top of page

外壁リフォーム塗装の費用を徹底比較!塗料の種類で価格は変わる?適正価格まるわかり

  • 執筆者の写真: seira murata
    seira murata
  • 10月21日
  • 読了時間: 20分
外壁 リフォーム 塗装 費用

「外壁リフォームで塗装を考えているけど、費用がいくらかかるか全く見当がつかない…」「業者から提示された見積もりが本当に適正価格なのか判断できない」そんなお悩みをお持ちではありませんか?外壁塗装は高額な費用がかかるため、正しい知識がないまま進めてしまうと、数十万円単位で損をしてしまう可能性もあります。この記事を読めば、ご自宅の坪数に応じた費用相場から、足場代や人件費といった詳細な費用の内訳、そして悪徳業者に騙されないための見積書のチェックポイントまで、すべてを理解することができます。

さらに、費用を大きく左右する塗料の種類ごとの価格と耐用年数の比較や、助成金・火災保険を活用して費用を賢く抑える具体的な方法も詳しく解説します。結論からお伝えすると、外壁塗装の費用は「塗料のグレード」「塗装面積」「外壁の劣化状況」という3つの要素で大きく変動し、適正価格で高品質な工事を実現するためには「複数の優良業者から相見積もりを取ること」が最も重要です。この記事が、あなたの外壁塗装リフォームに関する不安を解消し、納得のいく価格で満足のいく仕上がりを実現するための一助となれば幸いです。


1. 外壁リフォーム塗装の費用相場はいくら?坪数別に解説

外壁リフォーム塗装を検討する際に、最も気になるのが「費用」ではないでしょうか。大切な住まいを守るための重要な工事ですが、決して安い買い物ではありません。一般的な30坪の戸建て住宅の場合、外壁塗装の費用相場は約60万円~100万円と言われています。ただし、この金額はあくまで目安です。実際には、お住まいの坪数(大きさ)、使用する塗料の種類、そして外壁の劣化状況によって費用は大きく変動します。この章では、まずご自宅の大きさに合わせた費用相場を把握し、その詳しい内訳と適正価格を見極めるためのポイントを詳しく解説していきます。


1.1 【坪数別】30坪・40坪・50坪の費用シミュレーション

外壁塗装の費用は、塗装する面積(外壁面積)に比例して変わります。ここでは、一般的な戸建て住宅で多い坪数別に、費用相場をシミュレーションしました。最も普及している「シリコン塗料」を使用した場合の目安としてご参考ください。

建物の坪数

延床面積

外壁面積の目安

費用相場(シリコン塗料)

30坪

約99㎡

110㎡~140㎡

60万円~100万円

40坪

約132㎡

150㎡~180㎡

80万円~130万円

50坪

約165㎡

180㎡~220㎡

100万円~160万円

注意点として、同じ坪数でも家の形状(総二階建てか、凹凸が多いかなど)や窓の数によって実際の塗装面積は変わります。正確な費用を知るためには、専門業者による現地調査と詳細な見積もりが不可欠です。


1.2 外壁塗装費用の詳しい内訳 足場代から人件費まで

外壁塗装の見積書には様々な項目が記載されています。総額だけでなく、何にいくらかかっているのか内訳を理解することが、適正価格を判断する上で非常に重要です。主な費用の内訳と、全体に占める割合の目安は以下の通りです。

工事項目

費用相場(30坪の場合の目安)

内容・役割

足場代(仮設足場)

15万円~20万円(全体の約20%)

作業員の安全確保と作業品質向上のために設置。飛散防止ネットも含まれます。

高圧洗浄

2万円~4万円

外壁に付着したカビやコケ、古い塗膜を洗い流し、塗料の密着性を高めます。

下地処理・養生

4万円~10万円

ひび割れ補修やサビ止め、窓やドアなどが汚れないようにビニールで覆う作業です。

塗料代(材料費)

15万円~25万円(全体の約20%)

下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本。使用する塗料のグレードで大きく変動します。

人件費(工事費)

20万円~30万円(全体の約30%)

塗装職人の技術料。丁寧な仕事は建物の寿命を延ばします。

現場管理費・諸経費

5万円~15万円(全体の約10~15%)

交通費、駐車場代、廃材処理費、保険料など、工事を円滑に進めるための費用です。

これらの項目がバランス良く計上されているかどうかが、信頼できる見積書の一つの指標となります。特に、足場代や人件費を極端に安くしている業者は、安全面や品質面で問題がある可能性があるため注意が必要です。


1.3 見積書の見方と適正価格を知るためのチェックポイント

複数の業者から見積もりを取っても、その内容を正しく比較できなければ意味がありません。悪質な業者を避け、適正価格で質の高い工事を依頼するために、見積書では以下の点を必ずチェックしましょう。

  • 塗装面積の記載があるか


    「一式」という表記だけでなく、塗装面積が「〇〇㎡」と具体的に記載されているか確認しましょう。面積の根拠が明確な見積書は信頼できます。

  • 塗料メーカーと商品名が明記されているか


    「シリコン塗料」といった種類だけでなく、「日本ペイント パーフェクトトップ」のように、どのメーカーのどの商品を使うのかが具体的に書かれているかが重要です。これにより、仕様通りの工事が行われるかを確認できます。

  • 3回塗りの工程が記載されているか


    外壁塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りが基本です。それぞれの工程が明記されているか、また、それぞれの工程で使用する塗料名が記載されているかを確認してください。

  • 各項目の単価と数量が明確か


    「足場代 〇〇㎡ × 単価〇〇円」のように、各作業の単価と数量がきちんと記載されている見積書は透明性が高いと言えます。

  • 付帯工事の内容が詳しく書かれているか


    雨樋や軒天、破風板などの付帯部分の塗装について、どこをどの塗料で塗装するのかが具体的に記載されているかを確認しましょう。

これらのポイントを押さえて見積書を比較検討することで、ご自宅にとって最適なリフォーム業者を見つけることができます。


2. 外壁塗装の費用が変わる5つの大きな要因

外壁 リフォーム 塗装 費用

外壁リフォーム塗装の費用は、家の大きさだけで決まるわけではありません。塗料の種類や外壁の状態など、様々な要因が複雑に絡み合って最終的な金額が決定されます。ここでは、塗装費用を左右する5つの大きな要因を詳しく解説します。これらのポイントを理解することで、見積もり内容を正しく評価し、ご自身の希望に合った適正価格でのリフォームを実現できます。


2.1 要因1 塗料の種類とグレード 耐用年数との関係

外壁塗装の費用の中で大きな割合を占めるのが「塗料」の価格です。塗料には様々な種類があり、どのグレードを選ぶかによって費用と耐久性が大きく変わります。一般的に、価格が高い塗料ほど耐久性や機能性に優れ、長期間にわたって美しい外観を維持できます。

単に初期費用が安いという理由だけで塗料を選ぶのではなく、次の塗り替えまでの期間(耐用年数)を考慮した長期的なコストパフォーマンスで判断することが非常に重要です。耐用年数が長い塗料を選べば、塗り替えの回数が減り、足場代などの工事費を長期的に節約できます。



主な塗料の種類と費用・耐用年数の比較

塗料の種類

耐用年数の目安

㎡あたりの単価相場(3回塗り)

アクリル塗料

5年~8年

1,400円~2,200円

ウレタン塗料

8年~10年

1,800円~2,500円

シリコン塗料

10年~15年

2,300円~3,500円

フッ素塗料

15年~20年

3,800円~4,800円

無機塗料

20年~25年

4,200円~5,500円

2.2 要因2 家の大きさや形状(塗装面積)

当然ながら、家の大きさが費用に影響します。しかし、重要なのは建物の「延床面積」ではなく、実際に塗装を行う「塗装面積」です。塗装面積は、外壁全体の面積から窓やドアなど塗装しない部分の面積を引いて算出されます。

同じ30坪の家でも、2階建てと3階建てでは壁の面積が異なりますし、凹凸の多い複雑な形状の家は塗装面積が広くなる傾向があります。また、塗装面積が広くなれば、使用する塗料の量や作業時間が増えるため、費用もそれに比例して高くなります。正確な塗装面積は、専門業者による現地調査での実測が必要です。


2.3 要因3 外壁の劣化状況と必要な補修工事

外壁の劣化状態も費用を左右する重要なポイントです。塗装工事は、単に塗料を塗るだけではありません。塗料の性能を最大限に引き出し、長持ちさせるためには、塗装前の「下地処理」が不可欠です。

例えば、下記のような劣化が見られる場合、追加の補修工事が必要となり、その分の費用が加算されます。

  • ひび割れ(クラック)の補修

  • 塗膜の剥がれや膨れの除去(ケレン作業)

  • カビやコケの除去(高圧洗浄・バイオ洗浄)

  • 外壁材の反りや欠損の補修

  • シーリング(コーキング)の打ち替え・増し打ち

これらの補修を怠ると、どんなに高価な塗料を使ってもすぐに剥がれてしまったり、建物の内部に雨水が浸入する原因になったりします。見積もり時には、どのような下地処理や補修工事が含まれているかを必ず確認しましょう。


2.4 要因4 屋根塗装など付帯工事の有無

外壁塗装リフォームでは、外壁以外にも様々な箇所(付帯部)の塗装や工事を同時に行うことが一般的です。どこまでを工事範囲に含めるかによって、総額は大きく変動します。

主な付帯工事には以下のようなものがあります。

  • 屋根塗装

  • 雨樋(あまどい)の塗装・交換

  • 軒天(のきてん)、破風板(はふいた)、鼻隠し(はなかくし)の塗装

  • 雨戸やシャッターボックスの塗装

  • ベランダやバルコニーの防水工事

外壁塗装のために組んだ足場を有効活用し、屋根や雨樋などの工事を同時に行うことで、別々に工事を依頼するよりも足場代を一度で済ませることができ、結果的にトータルの費用を抑えられます。リフォームを機に、気になる箇所はまとめてメンテナンスを検討するのがおすすめです。


2.5 要因5 リフォーム業者の種類と特徴

誰に工事を依頼するか、つまりリフォーム業者の種類によっても費用は変わります。業者ごとに運営形態や経費構造が異なるため、同じ工事内容でも見積もり金額に差が出ることがあります。

どの業者に依頼するかで、費用だけでなく、工事の品質や保証内容も変わってきます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の希望に合った業者を選ぶことが大切です。




業者の種類別 特徴比較

業者の種類

費用の傾向

メリット

デメリット

大手ハウスメーカー

高め

ブランド力による安心感、充実した保証

下請け業者に発注するため中間マージンが発生する

総合リフォーム会社

中間

外壁以外もまとめて相談できる、担当者の対応が丁寧

自社で職人を抱えていない場合、中間マージンがかかる

地元の塗装専門店

安め

自社施工が多く中間マージンがない、専門性が高い

業者によって技術力や対応に差がある、保証が手薄な場合も

費用を抑えたい場合は塗装専門店が有利ですが、信頼できる業者を自身で見極める必要があります。安心感を重視するならハウスメーカーやリフォーム会社も選択肢となりますが、費用は高くなる傾向にあります。


3. 【塗料別】外壁塗装の費用と特徴を徹底比較

外壁 リフォーム 塗装 費用

外壁塗装の費用と品質を決定づける最も大きな要素が「塗料選び」です。塗料には様々な種類があり、それぞれ費用、耐久性、機能性が大きく異なります。ここでは、現在主流となっている5つの塗料をピックアップし、それぞれの特徴を詳しく比較解説します。ご自宅の状況や予算に最適な塗料を見つけるための参考にしてください。

3.1 アクリル塗料 とにかく費用を抑えたい方向け

アクリル塗料は、かつて主流でしたが、現在ではより耐久性の高い塗料が普及したため、使用される機会は減っています。最大のメリットは価格の安さにあり、頻繁に色を塗り替えたい場合や、物置など一時的な塗装に適しています。しかし、耐用年数が短く、紫外線や雨風に弱いため、長期的な視点ではメンテナンスコストがかさむ可能性があります。


アクリル塗料の概要

項目

内容

費用相場(m²単価)

1,000円~1,800円

耐用年数

5年~8年

メリット

・価格が最も安い


・発色が良く、ツヤがある


・重ね塗りに適している

デメリット

・耐久性、耐候性が低い


・汚れやすく、変色しやすい


・こまめな塗り替えが必要になる

3.2 ウレタン塗料 コストと機能のバランス型

ウレタン塗料は、塗膜が柔らかく密着性に優れているため、雨樋や手すりといった細かな部分の塗装にも適しています。価格と機能のバランスが取れており、かつては主流の塗料でした。光沢のある美しい仕上がりが特徴ですが、シリコン塗料と比較すると耐用年数がやや短いため、近年では採用されるケースが減少傾向にあります。


ウレタン塗料の概要

項目

内容

費用相場(m²単価)

1,800円~2,500円

耐用年数

8年~10年

メリット

・価格と機能のバランスが良い


・密着性が高く、様々な素材に塗装可能


・光沢があり、高級感のある仕上がり

デメリット

・シリコン塗料に比べ耐用年数が短い


・紫外線にやや弱く、変色しやすい

3.3 シリコン塗料 最も選ばれている人気の塗料

現在、外壁塗装で最も多く採用されているのがシリコン塗料です。耐久性、耐水性、防汚性のバランスが良く、コストパフォーマンスに非常に優れています。カラーバリエーションや機能性(低汚染性、遮熱性など)を持つ製品も豊富で、多くのリフォーム業者で標準的に扱われています。どの塗料にすべきか迷ったら、まずはシリコン塗料を基準に検討するのがおすすめです。


シリコン塗料の概要

項目

内容

費用相場(m²単価)

2,300円~3,500円

耐用年数

10年~15年

メリット

・コストパフォーマンスが非常に高い


・汚れにくく、美しい外観を保ちやすい


・製品の種類やカラーが豊富

デメリット

・塗膜が硬めなため、ひび割れに追従しにくい場合がある


・アクリルやウレタンに比べ価格が高い

3.4 フッ素塗料 高い耐久性で長期的なコストを削減

フッ素塗料は、商業ビルや橋梁など、厳しい環境下にある建造物にも使用されるほど高い耐久性を誇ります。初期費用は高価ですが、耐用年数が15年~20年と非常に長く、塗り替えの回数を減らせるため、長期的な視点で見るとメンテナンスコストを大幅に削減できます。親水性が高く、汚れが雨水で流れ落ちやすい「セルフクリーニング機能」も大きな魅力です。


フッ素塗料の概要

項目

内容

費用相場(m²単価)

3,500円~4,800円

耐用年数

15年~20年

メリット

・耐用年数が非常に長く、長期的なコストを抑えられる


・耐候性、防汚性、防カビ性に優れる


・光沢を長期間維持できる

デメリット

・初期費用が高い


・塗膜が硬く、ひび割れしやすい外壁には不向き


・ツヤ消し製品が少ない

3.5 無機塗料 最高クラスの耐候性を持つ塗料

無機塗料は、紫外線で劣化しない鉱物などの無機物を主成分とした、現在最も高いグレードに位置する塗料です。耐用年数は20年~25年と圧倒的で、最高クラスの耐候性を持ちます。カビや苔の発生を抑える効果も高く、長期間にわたって新築時のような美観を維持したい場合に最適です。ただし、費用が最も高価で、施工できる業者も限られるため、慎重な業者選びが重要になります。


無機塗料の概要

項目

内容

費用相場(m²単価)

4,000円~5,500円

耐用年数

20年~25年

メリット

・耐用年数が最も長く、塗り替えサイクルを大幅に伸ばせる


・不燃性で燃えにくい


・カビや苔が発生しにくい

デメリット

・費用が最も高価


・塗膜が非常に硬く、ひび割れのリスクがある


・専門的な知識と技術が必要で、対応できる業者が少ない

4. 外壁リフォーム塗装の費用を安く抑える賢い方法

外壁 リフォーム 塗装 費用

外壁塗装は決して安い買い物ではありませんが、いくつかの方法を知っておくことで、品質を落とさずに費用を賢く抑えることが可能です。ここでは、助成金や火災保険の活用から、業者選びのコツまで、具体的な方法を4つご紹介します。


4.1 助成金・補助金制度を活用する手順と注意点

お住まいの地方自治体によっては、外壁塗装リフォームに対して助成金や補助金制度を設けている場合があります。これは、省エネ性能の向上や景観の保全などを目的とした制度です。数十万円単位の補助が受けられる可能性もあるため、工事を計画する前に必ず確認しましょう。

助成金・補助金活用の大まかな流れは以下の通りです。

  1. お住まいの市区町村のホームページや窓口で、外壁塗装に関する助成金制度の有無を確認する。

  2. 制度の対象となる条件(使用する塗料の種類、施工業者の指定など)を詳しく確認する。

  3. 申請期間内に、必要な書類(見積書、工事計画書など)を揃えて申請する。

  4. 審査を通過し、交付が決定してから塗装業者と本契約を結び、工事を開始する。

  5. 工事完了後、実績報告書などを提出し、助成金を受け取る。

注意点として、多くの制度では予算の上限が定められており、申請期間内でも予算に達し次第、受付が終了することがあります。また、工事着工前に申請が必要なケースがほとんどですので、計画段階での早めの情報収集が重要です。


4.2 火災保険が適用されるケースと申請方法

「火災保険」という名称から火事の時しか使えないと思われがちですが、実は台風や強風、大雪、雹(ひょう)などの自然災害による建物の損害も補償対象に含まれていることが多くあります。経年劣化によるひび割れや色あせは対象外ですが、「台風で飛んできた物が当たって外壁が破損した」「大雪の重みで外壁の一部が損傷した」といったケースでは、火災保険を使って修理費用を賄える可能性があります。

申請の一般的な手順は以下の通りです。

  1. まずはご自身が加入している保険会社や代理店に連絡し、被害状況を説明して保険適用の可能性があるか相談します。

  2. リフォーム業者に連絡し、被害状況の調査と修理の見積もりを依頼します。その際、保険申請に使う旨を伝えておくとスムーズです。

  3. 保険会社から送られてくる申請書類に必要事項を記入し、業者から受け取った見積書や被害状況がわかる写真を添えて提出します。

  4. 保険会社の鑑定人による現地調査が行われ、損害が承認されると保険金が支払われます。

ただし、「火災保険を使えば無料でリフォームできる」などと勧誘してくる悪質な業者には注意が必要です。保険金の申請は契約者本人が行うものですので、安易に業者に任せきりにしないようにしましょう。


4.3 相見積もりで費用を比較検討する重要性

外壁塗装の費用を適正価格に抑える最も効果的な方法は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。最低でも3社から見積もりを取り、工事内容と金額を比較検討することが、優良業者を見極め、不要な費用を支払わないための鍵となります。

相見積もりを取った際は、総額だけでなく、以下のポイントを比較することが重要です。

比較する項目

チェックポイント

工事内容の詳細

「外壁塗装一式」のような曖昧な表記ではなく、高圧洗浄、下地処理、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りなど、工程が具体的に記載されているか。

塗料の種類とメーカー名

使用する塗料の製品名やメーカー名が明記されているか。耐久年数や機能に見合った塗料が提案されているか。

塗装面積

塗装する面積(㎡)が正確に記載されているか。業者によって面積の算出方法が大きく異なる場合は注意が必要。

付帯工事の内訳

足場の設置・解体費用、シーリング工事、雨樋や軒天の塗装など、付帯工事の内容と費用が明確になっているか。

保証内容

工事後の保証期間や保証の対象範囲が書面で示されているか。

単に一番安い業者を選ぶのではなく、工事内容、塗料のグレード、保証の手厚さなどを総合的に判断し、最もコストパフォーマンスに優れた業者を選ぶことが、長期的に見て賢い選択と言えるでしょう。


4.4 塗装工事の時期を工夫して費用を抑える

外壁塗装業界には、気候が安定している春(4月~5月)や秋(9月~10月)が繁忙期となり、工事の予約が集中する傾向があります。一方で、梅雨の時期(6月~7月)や真夏(8月)、冬(1月~2月)は比較的工事が少なくなる閑散期とされています。

この閑散期を狙って工事を依頼すると、業者によっては「閑散期割引」やキャンペーン価格を適用してくれる場合があり、費用を抑えられる可能性があります。業者のスケジュールに空きがあるため、価格交渉がしやすくなることもメリットです。

ただし、梅雨時期は雨で工期が延びやすかったり、冬場は気温や湿度の条件で塗装作業ができない日があったりするなど、天候によるデメリットも存在します。工期に余裕がある場合は、こうした閑散期を狙ってみるのも費用を抑える一つの有効な手段です。


5. 注意したい外壁塗装リフォームの追加費用

外壁 リフォーム 塗装 費用

外壁塗装リフォームでは、当初の見積もりには含まれていなかった「追加費用」が発生することがあります。これは、悪徳業者が意図的に請求するケースだけでなく、工事を進める中で発覚した想定外の劣化に対応するために、やむを得ず必要となるケースも少なくありません。ここでは、どのような場合に追加費用が発生しやすいのか、事前に知っておくべきポイントを解説します。信頼できる業者であれば、追加工事が発生する可能性について事前に説明し、作業前に必ず施主の確認と承認を得ます。


5.1 想定外の劣化が見つかった場合の補修費用

最も多い追加費用の原因が、足場を設置して詳細な調査を行った後や、古い塗膜を剥がした後に見つかる外壁自体の深刻な劣化です。地上からの目視点検では発見が難しい高所のひび割れや、外壁材内部の下地の腐食などがこれにあたります。これらを放置して塗装だけを行っても、すぐに不具合が再発するため、根本的な補修が不可欠です。



想定外の補修工事と費用目安

補修工事の内容

費用目安

詳細

大きなひび割れ(クラック)補修

1,500円~5,000円/m

UカットやVカットと呼ばれる工法で溝を掘り、シーリング材を充填して補修します。

外壁材(サイディング等)の部分的な張り替え

20,000円~50,000円/箇所

反りや割れがひどい部分の外壁材を部分的に交換します。同じデザインの建材が廃盤になっている場合もあります。

下地(防水シート・胴縁など)の補修

30,000円~/箇所

外壁材内部の防水シートの破れや、木材の腐食などを補修します。雨漏りの原因となっている場合に必要です。

軒天の張り替え

8,000円~15,000円/㎡

雨漏りなどで軒天が剥がれたり、カビが発生したりしている場合に交換します。

契約前に「追加工事が発生した際の対応フロー(報告、再見積もり、承認プロセス)」を業者と書面で確認しておくことが、後のトラブルを防ぐために非常に重要です。


5.2 シーリング(コーキング)の打ち替え費用

サイディング外壁のボードのつなぎ目や、窓サッシ周りには、防水と緩衝の役割を持つ「シーリング(コーキング)」というゴム状の素材が充填されています。このシーリングも塗料と同様に経年で劣化するため、外壁塗装と同時にメンテナンスするのが一般的です。

注意したいのは、シーリング工事には「打ち替え」と「増し打ち」の2種類の方法があり、費用が異なる点です。見積もりに「シーリング工事」としか記載がない場合、安価な「増し打ち」を想定されている可能性があります。



シーリング工事の種類と費用目安

工法

単価(mあたり)

特徴

打ち替え

900円~1,500円

既存の古いシーリングを全て撤去し、新しいシーリングを充填する。耐久性が高く、本来の性能を発揮できるため、サイディング外壁ではこちらの工法が基本です。

増し打ち

600円~1,000円

既存のシーリングの上から新しいシーリングを重ねて充填する。費用は安いですが、古いシーリングが劣化しているとすぐに剥がれてしまうため、主に窓サッシ周りなど部分的な補修に用いられます。

見積書を確認する際は、シーリング工事がどちらの工法で行われるのかを必ず確認しましょう。特に記載がない場合は業者に質問し、必要であればより耐久性の高い「打ち替え」での再見積もりを依頼することをおすすめします。


6. まとめ

本記事では、外壁リフォーム塗装の費用相場や価格を左右する要因、費用を抑える方法について詳しく解説しました。外壁塗装の費用は、30坪の住宅で60万円~100万円が一般的な相場ですが、これはあくまで目安に過ぎません。

塗装費用が変動する最大の理由は、「塗料の種類」「家の大きさや形状」「外壁の劣化状況」「屋根塗装などの付帯工事の有無」「リフォーム業者の種類」という5つの要因が複雑に絡み合っているためです。特に、塗料の選択は費用と耐用年数に直結するため、シリコン塗料のようなコストパフォーマンスに優れた塗料を選ぶなど、長期的な視点で検討することが重要です。見積書の内訳をしっかり確認し、足場代や人件費を含めた総額で判断しましょう。

適正価格で質の高い工事を行うためには、複数の業者から相見積もりを取ることが最も確実で効果的な方法です。各社の提案や費用を比較することで、ご自宅の状況に最適なプランを見極めることができます。また、自治体の助成金・補助金制度や、条件が合えば火災保険を活用することも、費用負担を軽減する賢い選択肢となります。

外壁塗装は、大切な住まいを保護するための重要なメンテナンスです。この記事で得た知識をもとに、信頼できる業者を見つけ、納得のいくリフォームを実現してください。

コメント


Louis Office

〒533-0014 大阪府大阪市東淀川区豊新1-19-4 山田ハイツII 豊新103
TEL:050-8890-1473
E-Mail:info.louisoffice@eggfamily.shop

Copyright © 株式会社Louis Office All rights Reserved.

bottom of page