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社員の満足度が向上!理想のオフィスを実現する内装・改装のポイント

  • 執筆者の写真: seira murata
    seira murata
  • 2025年9月10日
  • 読了時間: 19分
オフィス 内装 改装 ポイント

オフィスの内装・改装を検討中のご担当者様へ。本記事では、社員の満足度と生産性を高め、企業の成長を後押しするオフィス改装を成功させるための全知識を網羅します。目的設定からスペース別のデザインポイント、業者選び、法的な注意点まで、具体的な手順と成功の秘訣を徹底解説。成功の鍵は明確なコンセプトと計画的なプロセスにあります。この記事を読めば、理想のオフィス実現への具体的な道筋が見つかります。


1. オフィス内装の改装で目指す目的と得られる効果

オフィスの内装・改装は、単に古くなった空間を新しくするだけではありません。企業の成長戦略や経営課題を解決するための重要な投資です。明確な目的を持って改装に取り組むことで、生産性の向上から企業ブランディングの強化まで、多岐にわたる効果が期待できます。ここでは、オフィス改装によって目指すべき主な目的と、それによって得られる具体的なメリットを解説します。


1.1 社員の生産性とモチベーションの向上

働きやすい環境は、社員一人ひとりのパフォーマンスに直接影響を与えます。例えば、集中したいときに使える個室ブースや、人間工学に基づいて設計されたオフィス家具を導入することで、業務効率は格段に向上します。また、自然光が差し込む明るい空間や、快適な温度・湿度に保たれたオフィスは、社員の心身の健康を支え、仕事への意欲を高める効果があります。快適な労働環境を整備することは、社員のエンゲージメントを高め、創造性を引き出すための基盤となるのです。


1.2 コミュニケーションの活性化とチームワーク強化

部署や役職の垣根を越えた偶発的なコミュニケーションは、新たなアイデアやイノベーションの源泉となります。カフェスペースやリフレッシュエリアのような、社員が気軽に集まり会話できる場所を設けることで、自然な情報交換が促されます。固定席を設けないフリーアドレス制や、オープンなミーティングスペースも、部門間の連携を深め、組織としての一体感を醸成します。計画されたオフィスデザインによって、組織内の風通しが良くなり、チームワークの強化に繋がります。


1.3 企業ブランディングと採用活動への貢献

オフィスは、訪れる顧客や取引先、そして採用候補者に対して、企業の理念や文化を伝える「顔」としての役割を担います。コーポレートカラーやロゴを効果的に取り入れたデザイン、企業のビジョンを体現した空間は、訪問者に強い印象を与え、信頼感を高めます。特に採用活動においては、魅力的で先進的なオフィス環境は、優秀な人材を引きつけるための強力なアピールポイントとなり、入社意欲の向上に大きく貢献します。


1.4 多様な働き方への対応と従業員満足度

リモートワークやハイブリッドワークが普及する現代において、オフィスの役割は変化しています。単に作業する場所から、「社員が集まり、協業するための場所」へとその価値がシフトしています。Web会議用の防音ブース、リラックスできるソファスペース、気分転換ができるカフェテリアなど、業務内容や気分に合わせて働く場所を選べるABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れることで、社員は自律的に働くことができます。社員一人ひとりの働き方を尊重し、柔軟なワークスタイルを実現できる環境は、従業員満足度(ES)の向上と人材の定着に不可欠です。


オフィス改装の目的と効果のまとめ

改装の目的

得られる具体的な効果

生産性・モチベーション向上

業務効率の改善、創造性の発揮、エンゲージメント向上

コミュニケーション活性化

部門間連携の強化、アイデア創出の促進、チームワーク醸成

企業ブランディング・採用力強化

企業イメージの向上、顧客からの信頼獲得、優秀な人材の確保

多様な働き方への対応

従業員満足度の向上、人材の定着、自律的な働き方の実現

2. オフィス内装・改装を成功させるための5つの重要ポイント

オフィス 内装 改装 ポイント

オフィスの内装・改装プロジェクトは、多額の費用と時間を要する重要な投資です。しかし、計画を誤ると期待した効果が得られないばかりか、かえって働きにくい環境になってしまう可能性もあります。ここでは、プロジェクトを成功に導き、理想のオフィスを実現するために不可欠な5つの重要ポイントを解説します。


2.1 ポイント1 目的とコンセプトを明確にする

内装・改装を成功させるための第一歩は、「何のためにオフィスを変えるのか」という目的を明確にすることです。例えば、「部門間の連携を強化したい」「Web会議に適した静かな空間が欲しい」「採用応募者に魅力的なオフィスを見せたい」など、具体的な課題や理想像を洗い出しましょう。

目的が定まったら、それを実現するための空間デザインの指針となる「コンセプト」を策定します。「オープンで創造性を刺激するカフェのような空間」「信頼感と先進性を表現するミニマルなデザイン」といったコンセプトを設けることで、デザインの方向性がぶれることなく、関係者全員が共通のゴールに向かってプロジェクトを進めることができます。


2.2 ポイント2 機能的なゾーニングと動線計画を立てる

オフィスの使いやすさは、ゾーニング(空間のエリア分け)と動線計画(人の移動経路)によって大きく左右されます。業務内容や目的に合わせて、オフィス空間を適切に区切ることが重要です。

例えば、静かに集中して作業するための「集中ゾーン」、活発な意見交換を促す「コラボレーションゾーン」、来客対応や企業の顔となる「パブリックゾーン」、休憩や雑談で心身をリフレッシュする「リフレッシュゾーン」などを機能的に配置します。その上で、社員がストレスなくスムーズに移動できる動線を確保することで、業務効率と快適性が格段に向上します。


2.3 ポイント3 社員の意見を反映させるプロセスを設ける

実際にオフィスで働くのは社員です。社員が本当に求めるオフィスを実現するためには、計画段階で彼らの意見に耳を傾けるプロセスが欠かせません。アンケート調査や部署ごとのヒアリング、ワークショップなどを実施し、現状の課題や新しいオフィスへの要望を吸い上げましょう。

社員を巻き込むことで、完成後の満足度が高まるだけでなく、社員のエンゲージメント向上やプロジェクトへの当事者意識の醸成にも繋がります。ただし、全ての要望を取り入れることは難しいため、設定した目的とコンセプトを軸に、優先順位を付けて取捨選択することが大切です。


2.4 ポイント4 適切な予算計画と費用相場を把握する

オフィス改装には、内装工事費だけでなく、設計デザイン費、什器・家具の購入費、ITインフラ整備費、引越し費用など、様々なコストが発生します。まずはプロジェクトにかけられる総予算を明確にし、それぞれの項目に費用を配分する予算計画を立てましょう。予期せぬ追加工事に備え、全体の10%程度の予備費を見込んでおくと安心です。


2.4.1 費用相場の目安

オフィスの内装工事費用は、物件の状態やデザインの凝り具合によって大きく変動します。一般的な坪単価の目安は以下の通りです。

工事の規模・種類

費用相場(坪単価)

主な特徴

部分的な改装・レイアウト変更

10万円~30万円

既存の内装を活かし、パーテーション設置や床・壁の変更などを行う。

居抜き物件の内装工事

20万円~50万円

前テナントの内装を一部利用しつつ、コンセプトに合わせたデザインに変更する。

スケルトン物件からの内装工事

40万円~80万円以上

何もない状態から、間取り、電気、水道、空調などを全て新設する。自由度が高い分、費用も高額になる。

※上記の金額はあくまで目安です。具体的な費用は、必ず複数の業者から見積もりを取得して確認してください。


2.5 ポイント5 信頼できる内装・改装業者を選ぶ

プロジェクトの成否は、パートナーとなる業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。デザイン力はもちろん、企業の課題を深く理解し、的確な解決策を提案してくれる業者を選定することが重要です。

業者を選ぶ際は、複数の会社に声をかけ、提案内容や見積もりを比較検討する「相見積もり」を必ず行いましょう。その過程で、自社のビジョンやコンセプトへの共感度、コミュニケーションの円滑さ、プロジェクト遂行能力などを総合的に判断します。過去の実績や得意なデザイン分野を確認することも、ミスマッチを防ぐ上で有効です。


3. 【スペース別】オフィス内装・改装のデザインポイントと事例

オフィス 内装 改装 ポイント

オフィスの内装・改装を成功させるには、各スペースの役割を理解し、目的に合わせたデザインを施すことが不可欠です。ここでは、主要な4つのエリア「エントランス」「執務スペース」「会議室」「リフレッシュスペース」について、デザインのポイントと具体的な事例を解説します。


3.1 企業の顔となるエントランス・受付エリア

エントランスは、来訪者が最初に目にする「企業の顔」であり、ブランドイメージを伝える極めて重要な空間です。第一印象を決定づけるだけでなく、社員の帰属意識を高める効果も期待できます。


3.1.1 デザインの方向性と具体的な施策

エントランスのデザインは、企業の理念やビジョンを視覚的に表現することが求められます。以下の表のように、目指す方向性に合わせて具体的な施策を計画しましょう。

デザインの方向性

具体的な施策例

企業ブランディングの強化

コーポレートカラーを基調とした内装、壁面へのロゴやミッションステートメントの設置、事業内容を象徴する素材(木材、金属、ガラスなど)の活用。

開放感と信頼感の演出

ガラス張りの壁面で透明性をアピール、間接照明や自然光を効果的に取り入れた明るい空間設計、観葉植物の配置によるナチュラルな雰囲気づくり。

機能性と先進性のアピール

無人受付システムやデジタルサイネージの導入による業務効率化とスマートな印象の提供、セキュリティゲートの設置による情報管理体制の明示。

IT企業がプロジェクションマッピングで先進的な技術力をアピールしたり、コーポレートカラーと自然素材を融合させて温かみのある信頼感を演出したりするなど、企業の個性を最大限に表現する工夫が成功のカギとなります。


3.2 集中と協業を両立させる執務スペース

執務スペースは、社員が最も多くの時間を過ごす場所であり、そのデザインは生産性に直結します。近年の多様な働き方に合わせ、「個人の集中」と「チームの協業」をいかに両立させるかが設計の重要なテーマです。


3.2.1 集中環境を整える工夫

高い集中力が求められる作業のために、周囲の視線や雑音を遮断できる環境は不可欠です。1on1やWeb会議にも対応できる、プライバシーが確保された空間を用意しましょう。

  • 集中ブース(フォンブース)の設置: 1人用の個室ブースを設置し、オンライン会議や集中作業に没頭できる環境を提供します。

  • ハイバックソファの活用: 視線を遮り、簡易的なパーソナルスペースを生み出す家具も有効です。

  • サウンドマスキングシステムの導入: 空調音のような背景音を流し、会話や作業音を気になりにくくさせます。


3.2.2 コラボレーションを促進する仕掛け

部門を超えた偶発的なコミュニケーションは、新たなイノベーションの源泉です。固定席に縛られない柔軟な働き方を促す仕組みを取り入れましょう。

  • フリーアドレス制の導入: 席を固定せず、その日の業務内容や気分で働く場所を選べる制度です。部署間の交流が活発になります。

  • ABW(Activity Based Working)の考え方: 「集中」「協業」「Web会議」など、活動内容に合わせて最適な場所を選んで働くスタイル。多様なタイプの座席を用意することが重要です。

  • コミュニケーションハブの設置: 動線の交差する場所に小さな打ち合わせスペースやカフェカウンターを設け、自然な会話が生まれる機会を創出します。


3.3 活発な議論を生む会議室・ミーティングスペース

会議室は、単なる情報共有の場から、アイデアを創出し、迅速な意思決定を行うための戦略的な空間へと進化しています。利用人数や目的に応じて、多様なスタイルのミーティングスペースを用意することが重要です。


3.3.1 用途別に最適化された空間デザイン

会議の質を高めるためには、それぞれの目的に合わせた設えが効果的です。壁一面をホワイトボードにしたり、可動式の家具を導入したりすることで、議論の活性化を促せます。

スペースの種類

特徴とデザインのポイント

大会議室

役員会議や全社会議、大人数での研修に使用。プロジェクターや音響設備、高品質なWeb会議システムを完備し、フォーマルで重厚感のあるデザインが好まれます。

中・小会議室

部署内の定例会議やクライアントとの商談に最適。大型モニターやホワイトボードを常設し、機能性を重視。予約システムの導入で効率的な運用が可能です。

オープンミーティングスペース

予約不要で使えるカジュアルな打ち合わせエリア。ファミレス席やスタンディングテーブルを設置し、短時間で活発な意見交換を促します。執務スペースとの間に配置すると利用率が高まります。

特に近年は、ハイブリッドワークの普及に伴い、遠隔地の参加者ともスムーズに連携できる高性能なカメラやマイクといったICT環境の整備が、あらゆる会議室で必須の要件となっています。


3.4 心身を癒すリフレッシュスペース・カフェエリア

質の高い休息は、生産性の維持・向上に不可欠です。リフレッシュスペースは、福利厚生の象徴として従業員満足度を高めるだけでなく、偶発的なコミュニケーションを誘発し、組織の一体感を醸成する効果も期待できます。


3.4.1 オンオフの切り替えを促す空間設計

リフレッシュスペースは、執務エリアとは明確に雰囲気を変え、心身ともにリラックスできる空間にすることが重要です。床材や壁紙の色を変えたり、照明を暖色系にしたり、自然素材や観葉植物を多く取り入れたりする工夫が効果的です。一人で静かに過ごせるカウンター席や、複数人で談笑できるソファ席など、多様な過ごし方ができる居場所を用意しましょう。


3.4.2 コミュニケーションを誘発する仕掛け

人が自然と集まる仕掛けを作ることで、部門を超えた交流が生まれます。

  • 充実したドリンク・フードサービス: 本格的なコーヒーマシン、ウォーターサーバー、スナックや軽食の提供は、社員が集まる強力な動機付けになります。

  • 社内イベントでの活用: ランチミーティングや懇親会など、イベントスペースとしても活用できるような、柔軟なレイアウト変更が可能な家具を選ぶと良いでしょう。

  • 健康増進・娯楽要素の追加: マッサージチェアや仮眠スペース、ダーツや卓球台といった遊具を設置し、社員の心身の健康をサポートする取り組みも人気です。


4. オフィス改装プロジェクトの基本的な流れとスケジュール

オフィス 内装 改装 ポイント

オフィスの内装・改装は、思いつきで進められるものではありません。企画から移転完了までには数ヶ月から1年以上かかることもあり、各ステップでやるべきことを明確にした上で、計画的にプロジェクトを進行することが成功の鍵となります。ここでは、オフィス改装における基本的な流れと、各フェーズの期間の目安を解説します。



オフィス改装プロジェクトの期間目安(100坪程度のオフィスの場合)

ステップ

主な内容

期間の目安

STEP1 企画・コンセプト設計

目的設定、課題分析、要件定義、コンセプト策定、予算策定

1ヶ月~3ヶ月

STEP2 デザイン・設計会社の選定

業者リストアップ、提案依頼(RFP)、コンペ、業者決定

1ヶ月~2ヶ月

STEP3 詳細設計と見積もり

レイアウト確定、内装デザイン、素材・什器選定、見積もり調整

2ヶ月~3ヶ月

STEP4 施工業者の選定と工事着工

施工業者の選定、各種申請、工事、進捗管理

3ヶ月~6ヶ月

STEP5 移転作業とアフターフォロー

インフラ整備、引越し、原状回復工事、運用開始後のサポート

1ヶ月~2ヶ月

※上記の期間はあくまで一般的な目安です。オフィスの規模や工事内容、意思決定のスピードによって変動します。


4.1 STEP1 企画・コンセプト設計

プロジェクトの成否を左右する最も重要なフェーズです。まずは「なぜオフィスを改装するのか」という目的を明確にしましょう。「コミュニケーションを活性化したい」「採用力を強化したい」「新しい働き方に対応したい」など、経営層や従業員へのヒアリングを通じて現状の課題を洗い出し、改装によって実現したいゴールの解像度を高めます。ここで固めたコンセプトが、今後のデザインやレイアウトを決定する上での揺るぎない指針となります。


4.2 STEP2 デザイン・設計会社の選定

企画・コンセプト設計で描いた理想のオフィス像を、具体的な形にしてくれるパートナーを選ぶステップです。これまでの実績やデザインの方向性を確認し、複数の会社に提案を依頼する「コンペティション(コンペ)」形式が一般的です。デザイン案だけでなく、プロジェクトの進め方や担当者との相性も重要な選定基準となります。自社のビジョンを深く理解し、共にゴールを目指せる信頼できる会社を見つけることが、プロジェクト成功に不可欠です。


4.3 STEP3 詳細設計と見積もり

選定したデザイン・設計会社と二人三脚で、オフィスの細部を詰めていく段階です。ゾーニングや動線計画に基づいた詳細なレイアウト図面の作成、壁や床の素材、照明計画、オフィス家具(什器)の選定など、空間を構成するあらゆる要素を決定していきます。同時に、これらの仕様に基づいた詳細な見積もりも作成されます。予算と要望のバランスを取りながら、コスト調整(VE提案など)を行い、実現可能な計画へと落とし込むことが求められます。


4.4 STEP4 施工業者の選定と工事着工

確定した設計図面をもとに、実際に工事を行う施工会社を選定し、いよいよ工事が始まります。デザイン・設計会社が施工まで一貫して請け負う「設計施工」方式と、設計と施工を別々の会社に依頼する「設計監理」方式があります。工事期間中は、設計図通りに施工が進んでいるかを確認する「施工監理」が重要です。また、ビル管理会社との調整や、消防署への届け出など、関連法規の遵守も必須となります。品質・コスト・工期(QCD)を適切に管理し、設計図を現実の空間へと創り上げるフェーズです。


4.5 STEP5 移転作業とアフターフォロー

内装工事が完了(竣工)したら、新しいオフィスへの移転作業を行います。電話やインターネット回線などのインフラ整備、引越し業者の手配、従業員への移転スケジュールの周知など、業務への支障を最小限に抑えるための綿密な計画が必要です。移転後も、不具合が発生した際の保証やメンテナンスといったアフターフォローの内容を事前に確認しておくことが大切です。スムーズな業務再開を果たすと共に、長期的な視点で快適なオフィス環境を維持していくための最終ステップとなります。


5. オフィス内装・改装で失敗しないための注意点

オフィス 内装 改装 ポイント

オフィス内装・改装は、デザインやレイアウトといったクリエイティブな側面に目が行きがちですが、成功のためには見落とせない重要な注意点が存在します。特に、法規制の遵守、ビルとの契約事項の確認は、後々の大きなトラブルを避けるために不可欠です。計画段階でこれらのポイントを確実に押さえ、スムーズなプロジェクト進行を目指しましょう。


5.1 消防法や建築基準法などの法的規制

オフィスの内装工事は、従業員の安全を守るための「消防法」や「建築基準法」といった法律によって厳しく規制されています。これらの法律を知らずに工事を進めてしまうと、工事の中断や是正命令、罰則の対象となるだけでなく、万が一の災害時に従業員の命を危険に晒すことになりかねません。特に注意が必要な項目は以下の通りです。

規制項目

主な注意点

避難経路の確保

間仕切りの設置によって、廊下や通路の幅が規定より狭くならないか、避難口までの距離が遠くならないかを確認する必要があります。

消防設備の設置

部屋のレイアウト変更に伴い、スプリンクラーヘッド、自動火災報知設備、煙感知器などの増設や移設が必要になる場合があります。

内装制限

壁や天井に使用する内装材は、法律で定められた不燃材料・準不燃材料・難燃材料など、防火性能の高いものを使用しなければならない場合があります。

排煙設備の設置

窓のない部屋を新設する場合など、排煙窓や排煙設備の設置が義務付けられることがあります。

これらの専門的な判断は、テナント側だけで行うのは困難です。計画の初期段階から、建築士や消防設備士が在籍する信頼できる設計・施工会社に相談することが、コンプライアンスを遵守した安全なオフィスを実現する鍵となります。


5.2 ビル管理会社との事前調整とルール確認

賃貸オフィスを改装する場合、建物の所有者であるビルオーナーや管理会社が定めた独自のルールに従う必要があります。契約内容やビル側の意向を無視して工事を進めると、工事の中断やトラブルに発展し、ビル側との信頼関係を損なう恐れがあります。工事計画を立てる前に、必ず以下の点を確認し、書面での許可を得るようにしましょう。

特に重要なのが、工事内容を発注者と費用負担者の観点から分類した「工事区分」の確認です。この区分を理解していないと、予期せぬ費用負担が発生する可能性があります。

工事区分

概要

発注者・費用負担者

A工事

ビル全体の構造や共用部に関わる工事。外壁、エレベーター、共用トイレなど。

ビルオーナー

B工事

テナントの要望で、ビルの基本設備(空調、防災、防水など)を変更・増設する工事。

発注者:ビルオーナー


費用負担者:テナント

C工事

テナントが専有部内で行う内装工事。間仕切り設置、塗装、床・壁紙の張替えなど。

テナント

この他にも、工事車両の駐車場所、搬入・搬出経路と時間帯、共用部分の養生方法、騒音に関する規定など、ビルごとに細かなルールが定められています。内装・改装業者を選定する際には、ビル側との折衝経験が豊富かどうかも重要な判断基準となります。


5.3 原状回復義務の範囲を把握する

賃貸オフィスには、退去時に借りたときの状態に戻して返却する「原状回復義務」が伴います。この義務の範囲を正しく理解せずに大がかりな改装を行うと、退去時に想定外の高額な原状回復費用を請求されるリスクがあります。改装計画と同時に、退去時のことまで見据えておくことが賢明です。

まずは、入居時に交わした「賃貸借契約書」を隅々まで確認しましょう。特に以下の項目は重要です。

  • 原状回復の定義と具体的な範囲(どこまでを入居時の状態に戻す必要があるか)

  • 「スケルトン返し(内装をすべて解体し、建物の構造体のみの状態に戻す)」などの特約の有無

  • 経年劣化や通常使用による損耗(通常損耗)の扱い

契約書の内容を基に、どこまでが改装可能で、どこからが原状回復の対象となるのかを明確に線引きし、その範囲内で改装計画を立てることが重要です。不明な点があれば、必ず事前にビル管理会社に確認を取りましょう。また、入居時の状態を示す写真や図面を保管しておくことで、退去時のトラブル防止に繋がります。


6. まとめ

本記事では、社員満足度を高めるオフィス内装・改装のポイントを解説しました。成功の鍵は、単におしゃれな空間を作ることではなく、企業の目的を明確にし、計画的にプロジェクトを進めることです。機能的なゾーニングや社員の意見反映、信頼できる業者選びといった重要ポイントを押さえることで、生産性向上やブランディング強化といった効果が期待できます。本記事を参考に、自社の未来を創造する理想のオフィスを実現してください。

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